浴衣にも色々と種類がありまして、中でも絞り染めという技法で染められた浴衣は、作るのに手間がかかる分、比較的お高い値段で売られていることが多いようです。
女性は、お祭りなどで着た浴衣から着物に興味を持ったという方も多いようで、着物業界の端くれとしては、女性にはどんどん浴衣を着ていただいて、その先にある着物の魅力に気づいて欲しいなぁ・・・なんて妄想が広がります。
妄想ついでにお話しますと、もう随分昔の若かりし頃は、皆でお祭りに繰り出した時の、女子の浴衣姿にやられてしまった甘酸っぱい思い出が蘇ります。
浴衣女子って、なんであんなに可愛いんでしょうか。
脱線した話はさておき、本題の絞り染めの浴衣の黄変シミの染み抜きの話に戻ります。
絞り染めの紺色の浴衣の柄の中に、変色(黄変)したシミがあります。
このような場合、黄変しているシミを抜くこと自体はそれほど難しくないんですが、染めの色を滲ませたり抜けさせてしまったりしないようにシミだけを抜くことに慎重さが必要となります。
今回の浴衣の絞り染めは比較的丈夫な染めでしたので、地色と柄の色には影響を与えずに染み抜き出来ました。