先日の日曜日、久しぶりにコストコに行ってきました。
(その後、娘がインフルBを発症し、遅れて奥さんも・・・という感じで、現在も我が家は緊急事態継続中です)
コストコ、ご存知ですよね?(もし知らないという稀有な方がいたら、さっさとググってください)
店内をグルっと周ってレジに並び、レジ横のベルトコンベアーに品物を載せて、さぁお会計・・・となった時に、事件(というのも大げさですが)は起きました。
コストコで買い物されたことがある方はご存知かと思うのですが、コストコのお会計は、現金もしくはコストコが指定したカード会社のカードのみが使えます。
ボクは、何の疑問も持たず、指定カード会社のカード(アメックス)を差し出しました。
すると、レジのお姉さんが言います(以下、レ)「あの、そのカードは・・・」
そこでボクは颯爽と答えました(以下、ボ)「ん?大丈夫、アメックスですよ。」
レ「ええ。すいません、実は、先月からアメックスは使えなくなって、マスターカードのみになったんです」
ボ「(ええーー!?そんなん全然知らされてないし・・・)」
レ「奥様のでも良いのですが、マスターカードお持ちではないですか?」
ボ「ないです。現金で払います・・・」
というようなやり取りがありました。
普通のスーパーなら、文句を言う人や混乱が起きていたかも
まさに「聞いてないよ~」状態になったボクですが、会計後に店内を見渡しても、アメックスが使えなくなってマスターカードに替わったことのお知らせの張り紙などは全く無い状態でした。
コストコの会員には会員証の更新時期になるとDMが郵送されてきますが、今回の決済用のカード会社の変更については、何のお知らせもきませんでした(もしかしたら、メルマガではお知らせがあったのかもしれません)
お会計に使えると思っていたカードが使えなかったら困る人は多いでしょうし(コストコは大量に買う人が多いので、一回のお会計が高額になる場合が多いのです)、人によっては怒り出す人もいるかもしれません。
でも、入店からお会計をして退店するまで、そのような様子の人は一人として見かけませんでした。
(ぶっちゃけ、ボクは内心焦りましたが)
仮に同じようなことを日本の一般的なスーパーがやったとしたら、果たして同じようにお客さんはすんなりと受け入れてくれるでしょうか?
ボクは、おそらくは文句を言ったり怒ったりする人がいて、現場はかなり混乱すると思います。
でも、コストコではその様子はなかったし、そんな混乱が起きたという話も聞かない。
この違いは何なんだろう?
(仮説)コストコのお客は、コストコのファンである
コストコって、年間4千円ぐらいの会費を払って会員にならないと、買い物するどころか入場すら出来ないんです(会員について一緒に入ることはOK)
これ、こういう物だとコストコが作ったルールだからみんな従ってますけど、冷静に考えるとスゴいですよね。
日本全国に何万人の会員がいるか分かりませんが、おそらく、コストコの会費収入って、莫大な利益の源泉になっていると思います(公式サイトによると、全世界だと、会費を払っている会員数は5千万人ぐらいいるようです)
しょっちゅう行く人ならまだしも、ウチとかみたいに数ヶ月に一回ぐらいしか行かない会員は、絶対に元は取れてないと思います(笑)
それでも、会費を払い続けて、近くもない(うちから一番近いコストコでも家を出て入店まで小一時間かかります)たまにしか行けないスーパーへ行くのはなぜか?
それはやはり、コストコでの買い物が楽しい、言い換えれば、コストコのファンだからだと思います。
これと同じようなことを、果たして一般的なスーパーが出来るか?
無理ではないかもしれませんが、中々にそう簡単なことではないと思います。
小さいお店が生き残るヒントがあるかもしれない
今回のこの事件を通じて、思ったことがあります。
コストコが決めた、ある意味一方的なルールに対し、なぜお客さんは素直に受け入れるのか?
ボクはコストコの関係者でもなく調べたわけでもないのであくまで想像に過ぎませんが、コストコという企業の姿勢は、「自分たちのルールに従ってくれるファンに来てもらえればそれで良い。異を唱えるような人に敢えて来てもらうような施策はしないしコストもかけない。」という感じなんじゃないかと思います。
コストコはもちろん大企業ですけど、この姿勢って、ウチみたいな小さいお店が生き残るためのヒントがあるような気がしたんですよね。
万人受けではなく、お店のファンを作るためのルール作り
ウチみたいな基本的にボク独りでやっているような小さいお店は、万人に受け入れてもらうような体制は、人員的にもコスト的にもほぼ不可能です。
そのようなお店の場合、一番大事なのは、やはりお店を支持してくれる人、つまりはファンを集めることなんじゃないかと思うんです。
そのために、ちょっと言い方は過激ですが、お客さんをふるいにかけるための店側が作ったルールというのも必要なんじゃないかと思います。
例えば当店では、サイトに「当店に向いている人・向いていない人」という感じで、お店を利用するためのルールのような物を掲示しています。
生意気ですんません(笑)
でも、個人商店と大きな会社の経営は、同じ経営という括りでも、やり方は全く違うと言っても過言ではありません。
大きなお店と同じように万人に受け入れてもらうような姿勢では、すぐに体力的にも金銭的にも疲弊してしまうと思います。
小さいお店が生き残るには、独自のルールを作るというのも一つの方法なんじゃないか?と思ったある日の買い物でした。